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地域ごとに異なる日本の水道料金は改正水道法によって見直される?

水道 水と生活

昨年12月に成立した「改正水道法」。
これまで水道のみならず“インフラ=公共事業”といったイメージが根付いていましたが、水道管老朽化対策への資金繰りなどの理由で、運営を民間企業に売却する「コンセッション方式」を採択できるようになりました。

ニュースでも度々目にしますが、水道料金の価格は全国で約8倍もの開きがあります。
一番安い兵庫県赤穂市の1ヶ月あたりの水道料金はなんと800円台。
その反対に、2007年に財政破綻した北海道の夕張市では約7000円と、家計に大きく響く金額となっています。

転勤族などで各地を点々と引っ越しした方の場合、住むエリアによって水道料金が大きく変わることは意外にも周知の事実。
ですが、ずっと同じ街に住んでいる場合、その水道料金が他のエリアより安いか高いかなど、特に疑問を持つことなく暮らしてきた人は多いはずです。

では、蛇口をひねれば出てくる水は全国どこも“水道水”にもかかわらず、なぜここまで料金に開きがあるのか。
その理由は、水質の善し悪しと街の人口密度が大きく関係しています。

現在多くの浄水場で採用されている浄水方法は、短時間で水を浄化できる「急速ろ過法」です。
河や湖水の原水に凝集剤と呼ばれる薬剤を添加して大きな汚れをまとめ、その後ろ過と塩素による消毒が行われています。
現在、7割以上の水道水はこの急速ろ過法で作られていますが、水道料金の安いエリアの場合、この浄水時に使用する薬剤が少なくて済むとのこと。
また、住宅地が密集していれば水道管を張り巡らす費用も少なくて良いため、水質や人口密度が水道料金に直接反映されるという訳です。

浄水場

では、日本一人口が密集している東京23区内はどうなのかといえば、実は水道料金は平均的。
また、水質を高める「高度浄水処理法」が導入されるなど、水の安全性も全国的にみて高いと言われています。

ちなみに高度浄水処理法とは急速ろ過法の後、有機物・かび臭物質・アンモニア態窒素をさらに除去するためにオゾン処理などを施すもの。
アルピナウォーターでも採用している安全性の高い方法ですが、掃除や入浴にも使用される水道水に、費用がかさむ高度な処理は必要なのかといった声も。

これまであまり考えることのなかった水道料金。
ですが、オゾン処理などの高度な技術も水道料金に反映されているとなると、改正水道法をきっかけに、利用者も色々と考えるべきなのかもしれません。

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